2017年12月10日

3DS版ドラゴンクエスト11をクリアしたので、
いくつかポイントを絞って感想を書きたいと思います。

ネタバレは特に配慮しませんので、
お読みいただく場合は以下ドラッグで色反転してください!

<ストーリー>
勇者が魔王を倒すまでの冒険と戦いを真正面から描いていたと思います。
パーティメンバーの葛藤や成長も掘り下げられており、
特に主人公が勇者として目覚めていく過程は、
一方的に「勇者」だの「悪魔の子」だの呼ばれて実感のないまま翻弄される序盤から、
勇者としての奇跡を少しずつ経験し、魔王軍との戦いで勇者ならではの活躍するようになる終盤へ、
うまくプレイヤーの感覚とシンクロさせる作りになっていたように思います。

キャラクタにーについて少し触れると、
幼馴染のエマは一緒に旅してくれないので主人公の恋人として印象の弱さもありますが、
主人公にとっては日常の象徴、帰るべき場所なのかなあと思いました。

あとホメロス。
人間を裏切って魔族についた彼ですが、意外と使い捨てにされたりすることなく、
最後は六軍王筆頭の魔軍司令にまで上り詰めていて、重用されていたのが印象的でした。
デルカダールではグレイグの後塵を拝すことしかできなかった彼が魔王のオファーに乗ってしまったのも、
良い条件のところに転職したのだと考えると、
それなりの合理性があったのかもしれませんね。

また、ストーリーに力が入っていることの副作用だと思いますが、
一本道のストーリーを追わされている印象は少し強かったです。
個人的に、広い世界を冒険する楽しさが昔のドラクエにはあったと思うのですが、
それはストーリーに力が入るにつれて徐々に失われてきており、
8ぐらいから、はっきりとストーリーを追わされている印象を持ちました。
11はそれがさらに強いです。

かなり感覚的なもので説明が難しいのですが、例えば

  • イベントをクリアすると、次にどこに行くのか指示される
  • 乗り物や鍵がストーリーの流れで簡単に手に入る
  • 乗り物を手に入れても、行き先が限定的
のような感じです。

たぶんこの辺り、制作スタッフさんも感じてらっしゃるのかなーという印象で、
今回はクリア後のおまけで豊富にイベントが用意されており、
すでに乗り物も鍵もそろっていて攻略順自由なので、
「さあ、好きなだけ冒険を楽しんでね!」という感じなのですが……
わがままを言うようですが、ちょっと違うんですよね。
たぶん本編ストーリーとかゲームのテンポとか、
わりと根深いところでミスマッチが起きているようで、
冒険を素直に楽しめませんでした。

<システム>
スキルパネルはよくできていると思いました。
見た目のわかりやすさや楽しさという意味でも良かったですし、
特にストーリー展開とよく連動し、パネルが増減するという点が素晴らしいと思いました。
例えば双子のベロニカとセーニャのスキルパネルは、最初はパネル位置が反転したようになっているのですが、
ベロニカの死後、セーニャのスキルパネルは二人のパネルが合体して補間された形になるんですよね。
成長と悲しみを一目で実感してしまう演出だったと思います。

一方で、もっとがんばって欲しかったのは仲間との会話です。
なんというか……淡白。
ぱふぱふした後とか、蒸し風呂の女湯入った後とか、もっとリアクションして欲しかったですし、
まあこれに限らず全体的にそういう印象。
いる場所とか、直前の行動に合わせてもっとワイワイ言って欲しかったです。
次にどこへ行くとか教えてくれるのもいいんですが、それだけなら会話ではなく、
クエストみたいな形で本編ストーリーも管理できればよかった話かなと。

<全体を通して>
全体として面白かったですし、ドラクエの集大成的な作品だったと思います。
一方でファンサービスや過去資産の流用、セルフパロディが過剰に思えるところもありました。
往年のドラクエファン、かつて勇者だったおじさんたちのためのRPG……だったのかもしれません。

〜拍手コメント返信〜

>投稿レビューサイト「フリーソフト超激辛ゲームレビュー」に、
>「デュエリストでも恋がしたい!」のレビューを投稿させていただきました!


プレイ&レビューありがとうございます。うれしいです!

>最低戦闘回数クリアまで楽しませていただきました!ナイかわいい。

楽しい&かわいい。この上ない評価です。ありがとうございます。

>別件ですが、バグというか、仕様的なものだと思うのですが、
>「デッキをすべてパッシブスキルにして、逃走不可の敵と戦うと詰まる」現象をここで報告させていただきます。


さすがにやり込まれていますね。そんな仕様の穴を……
ご報告ありがとうございます。
次回作デュエデュエでは、その辺りもケアできればと思います!

フリーソフト超激辛ゲームレビューにご投稿いただいた、
デュエ恋のレビューはこちらです。


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