[第15話]
このボス、ニュークリアしかしてこないの!?

あらすじ
デカい!

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エツコ先生は「究極の戦闘」とか言い出しましたが、
まあ、戦闘関連で楽しさを感じそうな瞬間またはアンチパターンを挙げてみたいと思います。

前提条件としてRPGツクール2000のデフォルトである、
コマンド選択・ターン式の戦闘とします。
(他にも応用できるネタも含まれているかもしれませんが)

1)報酬を得たとき

経験値とお金、そしてレベルアップですね。
戦いの結果、報酬を得られるとプレイヤーは喜びます。

これを応用して戦闘をより楽しくしようと思ったら、
「経験値やお金を通常より多く持った敵を作る」
「一定頻度でレベルアップするように経験値と戦闘回数を調節する」

などの手がありますね。

また、ドラクエ5のモンスター仲間システム、
ロマサガ2の技閃きシステムなどは、
報酬を増やすシステムですよね。
しかも確率的なので、思いがけない喜びにつながるのが良いですね。

2)ピンチを脱したとき

敵の強烈な攻撃でピンチ…と思ったが、ナントカ倒せたぜ!
あるいは、「回復が間に合ったぜ!」とか「次のターンの攻撃が弱くて助かったぜ!」
というのはうれしいですよね。
RPGの戦闘でカタルシスを感じる数少ない瞬間でもあると思います。

これの応用は、
「ボス戦をギリギリで勝てそうな調整にする」
「回復役の素早さを敵と同等か敵より高くしておく」
「敵の攻撃パターンに幅を持たせてメリハリを付ける」

などですね。

ただし、ギリギリ勝てそうな調整はオススメしません。
パーティ編成や装備の選択に自由度があると途端に前提条件が崩れて難易度上がりますし、
作る側の思うギリギリは、大抵のプレイヤーにとってやりすぎだからです。

3)狙い通りにうまく行ったとき

装備や魔法で敵の攻撃を防いだり、敵の弱点を突いて強敵を倒せたり、
あるいは敵の行動パターンや仕様を解析して縛りプレイで攻略するのも、
これに含まれるかもしれませんね。
「計画通り」(ニヤリ)というアレです。

これは応用というか、こういう隙を作っておいた方が良いという話です。
「回避、軽減不能の攻撃や状態異常は出来るだけ作らない」
「ボスも含めて特定の属性に弱い、状態異常が効くなどの弱点を作っておく」
「敵の攻撃を確率的ではなく、完全なパターンにしてしまう」


これはプレイヤーの判断が結果に反映されるゲームになっているか、
という話でもあります。
回避不能の攻撃がたくさん出てくる、ボスに弱点がないというのは、
プレイヤーにとっては工夫の余地が少なく、
運ゲーとかレベル上げの強要に感じられる可能性があると思います。

4)アンチパターン

逆に戦闘で楽しくない、ストレスを感じるときを考えてみましょう。

ザコ戦で苦戦する。
これは良くないですね。
「2)ピンチを脱したとき」に反するようですが、
あれは中ボス以上との戦闘で狙うべきでしょう。
繰り返されるザコ戦で毎回苦戦していては心が折れます。

ザコ戦はテンポ重視が良いと思います。
基本は1〜2ターン、長くても3ターン程度で終えられるバランスがオススメです。
また、ザコ戦のたびにHPを回復しなくてはならない、というのも手間ですし、
ちょっと回復し忘れたばかりに全滅!というのは極刑すぎます。
ザコ戦での被害は多くとも最大HPの50%以下が良いでしょう。

逆に、テンポが良くて敵をズバズバ倒せたら楽しい、というのも成り立ちます。
主人公をすごく強いキャラにして、爽快感を楽しんでもらうことを狙うのも、
ゲームや場面によってはありですね。

敗北する。
はい、これは最悪ですね。
たまには初見殺しも良いかもしれませんが、
それは敵がすごく特徴的で(弱点属性がある、決まったターン内に倒さないと負けなど)、
装備などの組み合わせや戦い方などの攻略法をプレイヤーがわかりやすく理解できる場合です。

基本的に、敵は全てプレイヤーに負けるために存在していると認識しましょう。
本気で殺しにいってはいけません。
最悪の場合、ゲームのプレイ続行をしてもらえなくなるという、
本当のゲームオーバーにつながってしまいます。

敵のパラメータや行動パターンなどで迷ったら、難易度が下がる方を選びましょう。
難易度が高い強敵と言ったときに目指すべきは、初見でも学習しつつ勝てるレベルです。
強力な攻撃を連発してくる敵などは、単にプレイヤーにレベル上げ(=時間の投資)を強要しているだけです。


以上、いくつかの観点から戦闘を楽しくする方法を考えてみました。
戦闘バランスの取り方など細かくは書かず、全体的な方針や考え方にとどめましたが、
もしもう少し詳しく、ということがあればツイッターなどでコメントいただければと思います。

戦闘は通常、RPGのプレイ時間の半分近くを占めていると思います。
つまり、戦闘がつまらなかったら、そのゲームは半分はつまらないことが確定ということです。
いくら絵がきれいでも、キャラやストーリーが魅力的でも、被害はまぬがれません。

「戦闘が面白い→そのゲームが面白い」です。
ちょっと極端ですが、今回のまとめはこんな感じで。


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